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2017.03.03
- 六甲有馬ロープウェー
年次点検を終えて運行中!
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
日の入りもだいぶ遅くなってきました。
そしてなにより日差しに温かさが増してきました。
まだまだ気温の低い六甲山ですが、“春”の気配を感じます。
先月中旬からのロープウェー整備工事も無事終了し、
3月1日から営業再開致しました。
今回、整備工事のメインは「ロープ」の架け替え工事でした。
その工事風景をご紹介いたします。
この「ロープ」は“曳索(えいさく)”という名称です。
ゴンドラを曳く2本の細いロープです。
写真は新しいロープの搬入風景です。
2本の新しいロープが有馬温泉駅に到着しました。
最初は支柱の養生です。
これは架け替えで曳索が支柱構造物に接触しないようローラーを設置していきます。
有馬温泉駅の玄関に新しいロープ1巻が用意されました。
六甲山頂駅に停まっているゴンドラから曳索を取り外しますが、有馬側にかなり引っ張られているので、逃げないように引き留めます。
交換する曳索もかなりの張力なので、緩めるための作業を行います。
まずは、メッセンジャーロープと曳索をクランプで連結します。
交換するロープを巻き取るためのウインチは作業場所から少し離れた、六甲山頂駅駐車場に置かれます。そこからメッセンジャーロープがいくつもの滑車でカーブしながら、駅舎の3階まで伸びています。
交換するロープとメッセンジャーロープを連結したら、ウインチを逆転させ送り出していきます。これにより沿線に架かっている曳索の張力が緩みます。
ロープが緩むと有馬温泉駅では新しいロープと古いロープを編み込んで繋ぎます。
これをスプライス加工といいます。
途中で外れては大変!
ベテラン職人さんの腕の見せどころ。
入念に編み込みます。
スプライス加工が終わると六甲山頂駅でウインチを巻き取り、送り出したクランプを戻します。
戻ったら、メッセンジャーロープをクランプから外し、古いロープにスプライス加工します。
ここから本格的に新しいロープの延線作業にかかります。
両駅の職人さんが息を合わせウインチを巻き上げていきます。
新しいロープの端が六甲山頂駅に到着すると、新旧ロープの入替が終了です。
先に有馬温泉駅でソケット加工をします。
ゴンドラとロープをつなぐ重要な部分なので慎重な作業が必要です。
有馬温泉駅で新ロープをゴンドラに付け終わると、六甲山頂駅では、元の張り具合になるまで巻き上げ、こちらもソケット加工します。
これで1本出来ました。
段取りを替えて、もう1本架け替えします。
トータル8日間の作業でした。
寒いなか作業をされた職人さんの方々、本当におつかれさまでした。
整備工事でお世話になっている職人さんたちですから、
段取りやら仕掛けもどこをどのように…を熟知しています。
今年もありがとうございました。
そしてこの運休中にゴンドラの案内放送機も更新されました。
よりクリアな音質で皆様にご案内できるようになりました。
ちょっと冷たい空気が残る六甲山ですが、
あったかい有馬温泉に浸かるにはちょうど良い季節です。
みなさまのお越しをお待ちしております。
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